将棋のプロトップとアマトップの実力差について
プロ棋士は持ち時間の長い将棋で実力が発揮されるというのを聞いた事があるんですが、
仮にNHK杯戦くらいの早指しでプロの名人とアマ名人が平手で100番勝負をした場合、
アマ名人は何勝くらい出来るんでしょうか。
更には1手10秒以内の超早指しではどうなるでしょうか。
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トップアマとはいえトッププロとの平手での対局はほとんど前例がないと思うので、推測の話が多くなりますがご容赦。
トップアマは、プロの新四段クラスと比べてもかなりの力の差があります(竜王戦などの棋戦の結果では、アマの勝率は3割程度)。
その新四段でも、トッププロにはほとんど勝てないようです。
今試しに去年のNHK杯(NHK杯は比較的新人がトップ棋士に当たりやすい棋戦でもある)トーナメント表http://www.nhk.or.jp/goshogi/shogitou/tournament-shogi57.htmlを見てみましたが、新人VSトップ棋士の結果を挙げると
佐藤NHK杯-佐藤五段
木村八段-村山四段
行方八段-遠山四段
深浦王位-中村四段
森内名人-佐藤四段
等トッププロ側が圧倒的に勝っていて、若手がトップに勝ったのは佐藤四段-高橋九段戦くらいです。
これほど差がありますから、NHK杯程度の持ち時間があればトッププロはトップアマに最低95勝はするのではないかと思います。
全勝はできるかな?
10秒ならプロ側にミスが出ることもあるでしょうからもう少し勝てるでしょうが、それでもまず90勝、85勝を切ることはちょっと想像できません。
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アマ名人を獲得すると時の名人と角落ちのハンディで記念対局しますが、勝ち負けが半々くらいのようです。
プロの将棋は勝敗とともに質も重視するため、短い時間の将棋よりも長時間の将棋の方が向いていると思いますが
羽生名人クラスになると短い時間でももちろん強く、2003年3月までTV東京系で放映されていた早指し将棋選手権では上位入賞の常連でした。
以上のことを考慮すると、推測になってしまいますが、NHK杯戦レベルの早差しといっても途中熟慮できる持ち時間があるので
角1枚の実力差がある状況で平手戦では1勝もできないし、10秒将棋でもアマ名人が1勝でもできれば凄いことだと思います。
ただし、将棋世界の企画としてやっている10秒将棋5番勝負のようなプロがアマチュアと対戦する場合
ほとんどのプロは本気モードになれないと述べています。橋本七段は明らかにこれは遊びと公言していました。
やはり然るべき場というものが整っていないと緊張感がなく、本気になれないというのは仕方のないことだと思います。
プロ棋士がアマチュアに本気で戦うのは、アマ竜王戦やアマ王将戦で上位入賞した人が出場できる竜王戦第6組や王将戦予選くらいではないでしょうか。
アマに勝たねばならないというよりも、勝負の世界で生きるものとして棋戦で勝たねばならない使命感の方が強いと思います。
そもそも論になってしまいますが、どこかの企業がどんなにお金を積んだとしても
名人とアマ名人を平手で対戦させることは日本将棋連盟が絶対に許さないでしょう。
羽生名人はテレビで見るとおり気さくな感じで親しみを覚えますが、極端に言えば将棋界で神のような存在であり、
子供との駒落は別として、将棋を通してアマが気軽にふれあうようなことがあってはならない存在だと思います。
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プロだって2歩や3手詰みを見逃したりポカをします。それがNHKだとよりプレシャーがかかりトッププロは負けられないというハンデを追います。そうなるとアマ名人にもチャンス出て最低3番は勝てるでしょう。1手10秒だと勝率はぐっとアップし20番プラマイ5番くらいでしょうか。それと100番もやればアマ名人もずいぶん強くなります。
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質問者です
afloblue2001様、理論的な回答ありがとうございます。
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統計的にレーティングで計算するのが正確だと思います。
http://homepage3.nifty.com/kishi/ranking2.html
現在、名人の羽生さんは1898点です。
アマチュア平均は1354点ですが、
これでは100%勝てません。(理論的には400点差は勝率0%)
最近朝日オープン(現朝日杯)で10名代表になっていること
により、点が下がっているからです。
アマ名人は清水上徹さん、アマ竜王は早咲誠和さん(アマ名人3回)ですがもっと強いはずです。
早咲さんは豊島四段(1605点)に週刊将棋で勝っていますし。
アマチュアからプロに転向した瀬川さんが1558点です。
(アマ名人も経験有)
羽生-瀬川で羽生さんの期待勝率を計算すると
(1898-1558)/400/2+0.5=0.925 9割2分5厘となります。
瀬川さんより早咲さん、清水上さんは50点くらい下とすると
羽生さんの期待勝率は9割7分5厘になります。
ただし、レーティングはこの辺の点数差は上位に不利のため
実際100局指すとアマチュアの勝ち星は4勝から8勝の間くらいだと思います。
ただ、羽生さんはプロの中でも、強すぎるので
森内前名人や渡辺竜王(1750点前後)相手なら
アマ名人が20勝くらいしてもおかしくありません。
10秒将棋では清水上さんが将棋世界紙上で
行方八段(1630点)に勝っています。
羽生さんは早指しは得意だとは思いますが、
10秒将棋は年齢を重ねるとかなり弱くなるので
10~15勝くらいはアマ名人が勝ちそうな気がします。
ちなみに、プロの泉七段(1498点)とアマチュアの遠藤正樹七段が
10秒将棋で100番勝負を実際行ったそうですが、
途中で遠藤アマの勝ち越しが決まったそうです。
(近代将棋に泉七段自らが書いていました)
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