現在渡辺竜王と羽生名人との間で竜王戦が行われていますが、読売新聞の情報欄を見ると、冒頭の文章でいつも「将棋界の最高位を争う」と書かれていますが、
将棋の数あるタイトルの中で、竜王は本当に一番権威のあるタイトルなのですか?
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将棋界には7大タイトルと呼ばれる主要な棋戦があるのですが、これには序列が付いています。その序列第一位にあるのが竜王戦なので、これを主催する読売は「将棋界の最高位を争う」と謳っているのです。
この序列(将棋会の場合、現在は竜王→名人→王位→王座→棋王→王将→棋聖の順です)は将棋連盟との契約金や賞金額によって決まるものです。しかし他の方が仰るように、名人は長い歴史がある特別な存在であるため、違和感を与えることは否めないかと思います。
ちなみに囲碁界にも7大タイトルがあるのですが、その序列第一位である棋聖戦は、将棋界と同様に読売が主催しています。
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巨人と一緒 で 金かけたら 一番と思ってる読売 ナベツネのごり押し
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竜王は主催者の言うとおり「将棋界の最高位」でしょうけど、逆に言えば「それだけのタイトル」です。
一方の名人は、「ほかに比類のない地位」です。
歴史的にも、或いはそこに到達するまでの長い長い道のりを考慮しても。
カネの問題ではありません。
たとえ日本ダービーの1着賞金が10億円になったっとしても、英国の「ザ・ダービー」が「ほかに比類のないレース」であることには変わりありません。
それと同じでしょう。
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ご質問の文章自体が非常に微妙な表現になっているのですがお気づきでしょうか?
>「将棋界の最高位を争う」と書かれていますが、
>竜王は本当に一番権威のあるタイトルなのですか?
ここです。つまり「将棋界の最高位」と「一番権威のあるタイトル」が果たして同義語なのか、ということが一番のポイントなのです。
疑いのない事実として、竜王戦の賞金額は現在の将棋界で№1です。ですから竜王位が将棋界の最高位であるということには異論はありません。しかしこと「権威」ということになると、単にお金の問題だけでなく、その称号が持つ歴史と伝統の重みといったものも加味して考える必要があるでしょう。
そうして考えると、竜王戦の歴史はまだたかだか23期です。対して名人という称号は、実力制名人戦がはじまる前、まだ世襲制だった頃も含めればその歴史は江戸の昔にもさかのぼります。
名人という称号にはやはり他のタイトルには代え難い重みが今もある、というのが私の見方です。
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